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「ブラック オア ホワイト」


人気小説作家浅田次郎は、そのエッセー集「パリわずらい江戸わずらい」に収録された「ドリームメーカー」の中で、自分が世にも不思議な才能の持ち主であることを書いている。

それが浅田の文才のことであれば、あえて指摘するまでもないことなのだが、なんと驚くなかれ、浅田は眠りに着く前にこれから見たい夢のストーリーを思い浮かべ、そしてその通りの夢を見ることが出来るというのである。

してみれば、浅田の"夢"を題材にした長編小説「ブラック オア ホワイト」も、浅田の特異な"夢見"をもとに書かれたものなのだろうか?


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「ブラック オア ホワイト?」

エリート商社マンの都築は、仕事先のスイス、パラオ、インド、中国、日本で不思議な夢を見る。そこには決まって白黒二つの枕が置かれていて、都築はその一つを選択してしまう。

ことの始まりは、スイスの湖畔のホテルでバトラーから差し出された二つの枕。白い枕で見る夢は良い夢、黒い枕をあてがえば悪い夢。

「ブラック オア ホワイト?」

恐ろしいことに、夢に呼応するかのように現実の都築の立場も少しずつ変わっていくのだった。

夢の中には決まって、元南満州鉄道の理事で、戦後は商社マンに転身して活躍するも、ニューヨークで客死したという都築の祖父が現れる。

読み進めるにしたがって読者は、この夢の中でしか会えぬ祖父の存在が、都築の商社マンとしての現実の生活に大きな影響を与えていくことに気づく。

祖父はもしかして・・・。夢か現か、都築はいつのまにか現実を飲み込んだかのような夢の世界に翻弄されている自分に気づくのであったが・・・。






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