日本は世界有数の水輸入国・・・?
突然ですが、日本は世界有数の水輸入国であるといったら、皆さん驚かれるでしょう。
水と空気と安全はタダだと思っている我々日本人。貴重な飲み水をトイレに流している世界に類を見ない国だそうです。今世界各国では、水資源の確保は自国の安全保障にもかかわる重大な問題となっているといわれても、我われにはピンときませんよね。日本の常識は世界の非常識というわけです。
日本は北半球にあって温帯モンスーン気候帯に位置しますから、一年を通じて降水量が多い。近年では自然災害の劇症化が顕著となるにしたがって、地球温暖化の問題がかまびすしく言われるようになって久しいですが、大雨は降ることはあっても、何日も雨が降らぬ、日照りで農作物が育たぬといったことは、あまり耳にしません。
当地北陸富山でも、冬期間北アルプスの山々に降り積もった雪が天然のダムとなり、平野部では一年を通じて豊かな地下水が枯れるということはありません。
そんなわが国がどうして水を輸入に頼らなければならないのか?・・・石油というのならわかりますが。
皆さんは、「仮想水」なる言葉をご存知でしょうか?
冒頭わが国は水輸入国だと言ったのは、まさしくこの仮想水のこと。すなわち、農作物を育てるための水や家畜の飼料に含まれる水分のことを『仮想水』というのだそうです。例えば麦1キロの収穫に必要な水は、約2000リッター。
日本の輸入食糧から計算した仮想水の"輸入量"は約640億トン、国内で使う農業用水約570億トンを上回るのだそうです。
そういえば、「日本人は、日本の国土が本来供給できる量に比べて、7倍近い自然資源を利用している」と「エコロジカルフットプリント」は指摘していますから、我われがタダと思っていた水さえも例外ではなかったということになります。
今日初めて知った言葉「仮想水」。
何か我われ日本人は、他国の貴重な水資源まで奪い取っているような気がして、身につまされます。


にほんブログ村

FC2ブログランキング

人気ブログランキング

PINGOO! ノンジャンル