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「やぶ医者」って実は名医のことだった?


まずは「江戸川柳で現代を読む」から、川柳を三首。




「極藪医者(ごくやぶいしゃ)竹の匙(さじ)で盛り」

「にわか医者まず縁者から盛り殺し」

「殺しても見ねばわからぬ匙(さじ)加げん」


困った時はお互いさま、困っている人を見ると手助けしないではいられなかった江戸庶民も、こと医者に対しては、意外やキビシイ感情を抱いていたということを窺い知ることができます。

当時の庶民にとって一番はなもちのならぬのが、えらくさそうに差し迎えの籠に乗り、大店(おおだな)や旗本屋敷に出入りする町医者。

こんな医者のことを庶民は絶対にお医者さまとは呼ばなかった。ただの一言、『藪!』


それもそうですよね、当時医者に診てもらうと、薬代も含めてあっという間に一両がなくなってしまったそうです。年間の米の消費量が一人約一石(金額にして一両)だそうですから、診てもらいたくても庶民は誰も医者にかかれなかったというのが実情のようです。


ところがその「やぶ医者」って、実は名医のことを指す言葉だったってご存知でしたか?

ウエブトピックスより、
地域医療に励む若手医師2氏を表彰 「やぶ医者大賞」 兵庫県養父市

どうして、やぶ医者が表彰されるんだって誰しも思いますよね。

その理由はその昔但馬の養父という所にひっそりと隠れるように住みながら、土地の人に治療を行っていたという一人の名医にあるというのです。

そして養父市は(ようふ)市ではなく(やぶ)市と読むと知れば、ようやく納得できますね。

養父市では但馬の養父(やぶ)医者にちなんで、 「やぶ医者大賞」プロジェクト事業を創設し、へき地で地域医療に励む若手医師をたたえて、毎年「やぶ医者大賞」を授与しているのでした。

第3回目に当たる今年、栄えある「やぶ医者大賞」を受賞された地医療に励む若き医師2名と、「やぶ医者大賞」を創設した養父市に、拍手喝さいを送りたいと思います。



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