冬山
「この冬撮ったお気に入りの写真」というテーマで。
今朝は一寸先も見えぬという濃い霧に驚きました。それも次第に日が高くなるにつれて消え、今は快晴。穏やかな陽光が当たる窓際は、とても暖かく気持ちがいいです。このような天候の日には、当地では平野部からも立山連峰の峰々を仰ぐことができます。

当地富山県は、読んで字のごとく山に富んだ県ですから、さぞかし山登りを楽しんでいることと思われるでしょうが、こと私に関していえば、登山の経験は小学校6年の夏に学校の行事で立山に登った1回きりです。どちらかといえば山登り、山歩きは、それがハイキングレベルであっても、あまり好きではありません。
それは物心ついたころより繰り返し聞かされてきた冬山での遭難のニュース。猛吹雪のため捜索が難航しているというコメント、安否を気遣う家族の映像・・・・、「冬山→遭難」のトラウマがしっかり植え込まれてしまったようです。
折りしも今朝、今冬最初の遭難事故が報じられています。
立山で雪崩、6人巻き込まれ2人死亡3人けが
里から仰ぐ立山連峰は、何事もなかったかのように崇高な姿を一段と輝かせているかのよう。
古の歌人は、その崇高さを神が宿っているからだと詠んだように、私としても里から厳かに山を崇めるだけにしておきたいものだと思っているのです。
立山に降り置ける雪を常夏に見れども飽かず神からならし(大伴家持)
