「仮想水」ってご存知か?
突然ですが、日本は世界有数の水輸入国であるといったら、皆さん驚かれるでしょう。
水と空気と安全はタダだと思っている我々日本人。貴重な飲み水をトイレに流している国。今世界各国では、水資源の確保は自国の安全保障にもかかわる重大な問題となっているといわれても、我々にはピンときませんよね。日本の常識は世界の非常識というわけです。
ところで皆さんは、「仮想水」なる言葉をご存知でしょうか?
冒頭わが国は水輸入国だと言ったのは、まさしくこの仮想水のこと。
すなわち、農作物を育てるための水や家畜の飼料に含まれる水分のことを『仮想水』というのだそうです。例えば麦1キロの収穫に必要な水は、約2000リッター。
日本の輸入食糧から計算した仮想水の"輸入量"は約640億トン、国内で使う農業用水約570億トンを上回るのだそうです。
当地では、おいしい水が飲みたいときに飲みたいだけ、蛇口をひねれば口にすることができますし、生まれてこの方、水不足による農作物の深刻な被害や、節水制限・断水などという経験は一度もありません。
今日初めて知った言葉「仮想水」。
何か我々日本人は、他国の貴重な水資源まで、奪い取っているような気がして、身につまされます。
「酒とそばと」幻冬舎から好評発売中
この度幻冬舎さんのご協力を得て、拙著『「酒」と「そば」と』を出版しました。このブログの酒とそばについて書いたものを加筆修正したものです。肩肘張らずに気軽にお読みいただけるエッセイ集です。

まず「はじめに」から、書店での立ち読み気分をお味わいください。
はじめに
小粋な蕎麦屋に入って、いきなり「天婦羅そばを一つ」なんて注文するのは、いただけませんな。まあ、うどん屋に入ったわけじゃないのだから、蕎麦屋に入ってそばを注文して何が悪いということになるのでしょうけれど。しかし、もしあなたが「そば通」と呼ばれたいのなら、そして真の「酒飲み」と呼ばれたいのなら、カウンターに座ってまずは厨房からこちらの様子を眼光鋭くうかがういかにも頑固そうな店主の視線を浴びながらも、店の雰囲気をしばし味わうようなそぶりを見せてから、おもむろにこのように言ってみたいもの。
「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」
そんな古き良き時代の蕎麦屋の流儀なるものについて書かれた本を、書店で目にしたことがありました。私がまだ高校に上がったばかりのころだったでしょうか。
ほぉ~、蕎麦屋とは、まず酒を飲むところだというのか。俺もやがて蕎麦屋へ入ることがあったら、そんなセリフを吐いてみたいものだと思ったものでした。
・・・あれから五十年、何の因果か製麺業を営むことになった私は、その蕎麦屋へそばを納めに行っては、「毎度ありがとうございます。今日から新そばで打ってあります」などと言うことはあっても、「酒を一本つけてください。熱燗がいいでしょう」などと言ったためしが久しくなかったことに今さらながら気づき、失望に打ちひしがれています。
日々仕事に追われながらも、いつかきっとそんな至高の悦楽を味わうことができる日の来ることを夢見て、「酒」と「そば」のうんちくを秘かに温めていると、驚いたことにこれはこれで楽しいではありませんか。
そのささやかな楽しみの一端を披露して、世の酒好き、そば好きといわれる皆さんと喜びを分かち合うことができれば幸せと、ペンを執った次第です。
「酒」と「そば」、二編に分けてご紹介していきましょう。
まずは「酒」編より、人は何故酒を飲むのでしょうか?
第一部「酒」編
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。
「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。
このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。
大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。
3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか?
しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。
すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。
確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。
あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか?
う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。
飲ん兵衛な製麺会社社長が綴る、クスっと笑える蘊蓄(うんちく)が満載。
酒の文化や歴史、あらゆる種類の「○○そば」の由来、偉人の逸話に至るまで。
世の酒好きとそば好きに贈ります。日本人たるもの、これを知らなきゃはじまらない。
ぜひご一読いただければ幸いに存じます。


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脳波
少々古いウエブ記事ですが、お読みになられた方は、「そんなわかりきったことを・・・」と思われた方、多いのじゃないかと思います。
チンパンジー 自分の名前を認識 脳波実験で判明
犬だって名前をつけてかわいがってやれば、名前を呼んだら、喜んで尾を振って飛びついて来ることぐらい知ってますよ。トピックスを見ると、脳波を計測する装置を頭につけられ、おとなしくいかにも所在なげに座っているチンパンジーが写っていますが、こんなふうにまで人に従順に従うチンパンジーが、自分につけられた名前を判別できないわけがないでしょう。
まぁ、科学的に初めて立証されたということなんでしょう。
ミズキという名のチンパンジーに(1)「ミズキ」(2)仲間の名前(3)知らない名前(4)「ミズキ」という音に似た雑音を1.5秒間隔で順不同で繰り返し聞かせたところ、「ミズキ」のときだけ、脳波に特定のパターンが表れたというのです。
ならば、チンパンジーではなく一度政治家の先生方で同様の実験をしてみたら、どんな脳波のパターンが現れるでしょうね。先生方に「ケンキン」と聞かせてみて、脳波の反応を調べてみる。きっと新しい科学的発見が見い出せるかもしれませんぞ。
現内閣でも政治資金の問題で総務大臣を辞任された方がいらっしゃいましたね。
「ケンキン(献金)」の次に「ゲンキン(現金)」とか「シキン(資金)」とか言って惑わしたり、ずばり「ワイロ(賄賂)」なんていう危険球を内閣・・・じゃなかった、内角に投げてみるのも効果抜群じゃないか???
もっとも、この方は「ミズキ」のようにおとなしく座っていてはくれませんからね。脳波の測りようもありません。大臣の椅子になら、いつまでもおとなしく座っていたかったでしょうけれど。
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「過ぎたるは及ばざるがごとし」
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「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。
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大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。
3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか?
しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。
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位置エネルギー
昨日極東の大陸から盲腸のように突き出た半島の付け根に位置するかの国が、弾道ミサイルを発射したと報じられています。北海道・渡島大島の西約210キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとのこと。
落下したとみられる海域付近は、漁場でもあるということですから危険極まりない。弾道を摘んでいないとしても、そんなものが空から落ちて来たのでは操業している漁船はたまりませんね。
仮に1トンの物体が1万メートル上空から落ちてきたらどうなるのか。高校の時に習った物理を思い出して計算してみました。
上空1万メートルから、1トンの鉄の固まりを自然落下させたとしたら、そのエネルギーEは、
E=mgh
m=1トン、g=9.8m/sec/sec(重力加速度)、h=10000メートル を代入すると
E=1000kg×9.8m/sec/sec×10000メートル=98000KJ(キロジュール)
これでは、よく分からないので、熱の仕事当量 1CAL=4.18Jで換算すると
E=98000÷4.18=23445KCAL
水1gを1℃上昇させる時に使われるエネルギーが1CALだから、0℃の水234キロあまりをたちまちのうち沸騰させることになります。
これに弾頭が積み込まれていたら、この比でないのは明らかですが、そのエネルギーの算出方法を知りませんので、どうなるのか想像もつきません。
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大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。
3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか?
しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。
すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。
確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。
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ゾウもハチが苦手
まったく効果がないことの例えに、「ゾウの背中に蚊がとまったようなものだ」などと言いますね。蚊はゾウにとまったところで皮が硬く血が吸えないことを知っていますから、近づきもしないでしょうけれど、これが蜂となると象も慌てるのだそうです。
ウエブトピックスより
ゾウは怒ったハチの羽音が苦手
ゾウは哺乳動物の中でも知能の高い動物といわれていますから、ハチという生き物とその生態についてもしっかり知っているのでしょう。いかに皮膚の厚いゾウとは言え、目の周りや鼻先の皮膚の柔らかいところを刺されることがあるということです。そこでハチの羽音を聞くと首を振る動作をしたり、仲間に警告の声を発して知らせるというのです。
まずゾウの知能の高さに驚かされます。それとゾウがハチを恐れるという体型の違いからはとても想像がつかない結果には、驚きというより思わず失笑をもらしてしまいます。
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第一部「酒」編
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
古来より「酒は百薬の長」といいます。実にいい響きを持ったことばですな。私は常々この心地良い響きを妻に言って聞かせるのですが、妻は私にこう言うではありませんか。
「あら、そういうものですか。では『過ぎたるはなお及ばざるがごとし』って、どのように響きになって?」と。
このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。
大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。
3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか?
しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。
すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。
確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。
あなたはうなだれる口ですか、それとも清酒三合ぐらいではうなだれませんと豪語する口ですか?
う~む、古来より語り継がれてきたことわざ「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」とは、なるほど深い含蓄のあることばだと認めざるを得ません。
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エネルギッシュで論争好きな中国人の原点
所変われば品変わるといいますから、国が変われば風俗や習慣が違うのは当たり前のこと。
カエルの中には食材として使用されるものがあるとは聞いていますが、日本では普通カエルを好んで食べる人は少ないんじゃないかと思います。これがお隣の大国・中国となると話は少し違ってきて、広東料理では、ウシガエルが使われるらしい。大学の学生食堂で出されたということですから、カエル料理は高級料理ということではなく、一般庶民も広く食べる料理なのでしょうか?
ただし、皮付きで姿形そのまま出されたとなると、いかに四足のものなら机や椅子以外ならなんでも口にするという中国人といえども抵抗があったらしい。
ウエブトピックスより
学生食堂メニューにウシガエル、皮つき・丸ごとで「グロテスク!」の声―広東省広州市
同時に配信されている写真をみると、確かにこれはカエルとはっきり分かりますね。ところでこれ、ゆでてあるんでしょうか?私には生に見えますが・・・。まあ、ゆでてあったとしても好んで食べたいとは決して思いませんが。(笑!
当の中国ではこの写真の投稿を契機に、広東料理ではカエルは皮付きで食べるものだ、いや皮なしで食べるのが当たり前だという論争が勃発しているとか。
・・・どちらにしても食べるんですよね?(笑!
カエルの皮1枚にしても、論争好きな中国人を見ることができます。
エネルギッシュで論争好きな中国人の原点は、きっとカエル料理にあるのかも知れません。
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このほど世界保健機関(WHO)が発表したところによると、2016年に世界で死亡した人のうち約三百万人が、飲酒関連が原因と考えられるということです。「酒は百薬の長」とも語り継がれているのに、これほど多くの人が、飲酒が原因で命を落としているということは、これはやはり飲み過ぎたから、ということになるのでしょうか。
大雑把な計算になりますが、世界の人口を約七十億として、アルコールを摂取する人の数を約半数と考えれば、35億。
3,000,000 ÷ 3,500,000,000 = 0.086% という計算になりますから、なんだ、酒飲みの千人のうちの一人以下じゃないかと胸を撫で下ろした愛飲家の方、多いのではないでしょうか?
しかしながら、どうしても気になるのは、どれだけ飲めば「過ぎたる組」になるのかということ。WHOの定義によれば、大量機会飲酒とは純アルコール換算で60グラム以上の飲酒機会を30日に一回以上持つことと書いてあります。そこで早速調べてみました。エチルアルコールの密度は、0.789g/ml ですから、 60 ÷ 0.789 = 76 ml、ビールのアルコール度数は、概ね5%と考えれば、 76 ÷ 5% = 1,520mlビール大瓶(633ml)二本半という計算になります。同様に清酒のアルコール度数を15%として計算すると、2.8合。
すなわちビールなら三本、清酒なら三合をひと月に一回でも飲む機会があれば、WHOは大量機会飲酒と定めているということになります。
確かにわが国はWHOに加盟しているかもしれないが、私個人はWHOになど加盟していないと主張する人もいるでしょう。見上げた心意気と拍手喝采を送りたいところではありますが、清酒三合以上を飲んだ翌朝のことを常々経験している者からすれば、やはりそうであったかとうなだれるしかありませんね。
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